LIGO-Virgo-KAGRA 第4期観測運転終了について

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LIGO-Virgo-KAGRAコラボレーションは、2023年5月25日午前0時から開始した第4期観測運転(O4)を、2025年11月19日午前1時に終了しました 。この期間中にLIGO-Virgo-KAGRAコラボレーションとして、約300件の有意な重力波信号を検出し、最初の約8か月間に得られた128件については、すでに論文が公表されています [1]。

O4において、KAGRAは2023年5月25日から6月21日まで観測運転を行った後、感度向上作業に移行しました。しかし、その作業期間中の2024年1月1日、能登半島地震により検出器を構成する多数の鏡の防振懸架装置が損傷する被害を受けました。復旧作業は2024年秋までに完了し、その後も感度向上作業を継続しました。そして、2025年6月12日午前0時からO4観測運転を再開しました。この間、能登半島地震で被災した際には、多くの方々から励ましのお言葉や義援金をいただきました。改めて、心より感謝申し上げます。

O4終了後、LIGO、Virgo、KAGRAの各装置は性能向上のための保守・改良期間に入ります。次期観測運転(O5)は現時点で2028年開始予定ですが、2026年には最大半年程度の短期観測運転を実施する可能性が議論されています。また、2026年には、2024年以降に検出された重力波イベントの詳細な発表も予定されています。

今後も重力波天文学のさらなる発展にご期待ください。

リンク

[1] GWTC-4.0カタログ: https://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/gravitational-wave-science/gwtc-4-0