LIGO-Virgo-KAGRAコラボレーションミーティング開催報告

重力波の国際共同観測網である「LIGO-Virgo-KAGRA (LVK) コラボレーション」の参加メンバーが一堂に会する国際会議「LVKミーティング」が9月11日から15日の5日間、富山市の富山国際会議場で開催されました。

LVKミーティングは1年に2回、北米や欧州で開かれてきましたが、今回は初めて日本での開催となりました。

会議には世界20ヵ国から約370人の研究者(コラボレーター)が現地参加、約560人がリモート参加し、それぞれの観測装置や研究の現状と今後について情報を共有し、活発な議論を交わしました。

若手のコラボレーターも多数参加し、ポスター発表で最新の研究を紹介するとともに、各国の研究者と交流を深めました。

ミーティングの期間中にはKAGRA施設の見学ツアーも連日行われ、約280人が参加しました。KAGRAは、米国のLIGO(米国内の2カ所)や欧州のVIRGO(イタリア)が地上に設置されているのと異なり、地面の振動を避けて神岡鉱山地下に設置されていること、装置の心臓部の鏡を極低温に冷却して熱雑音を低減する手法などが特徴で、各国のコラボレーターからさまざまな質問が飛びました。

LVKコラボレーションは5月25日から第4期共同観測運転(O4)を開始、LIGOは順調に運転中で、VIRGOはO4参加に向けて調整作業中です。KAGRAは予定通り4週間の初期観測運転(O4a)を終え、来春の再参加に向けた感度向上作業を進めています。