LIGOとVirgoが中性子星とブラックホールの連星からの重力波を観測

アドバンストLIGO(ライゴ)とアドバンストVirgo(ヴィルゴ)が,中性子星とブラックホールの連星からの重力波を観測しました。
(引用元: https://www.ligo.org/science/Publication-NSBHDiscovery/

2020年1月5日,米国ルイジアナ州リビングストンにあるアドバンストLIGOとイタリアにあるアドバンストVirgoの2台の重力波検出器は,中性子星とブラックホールの連星からの重力波を観測しました。渦巻を描いて中性子星とブラックホールが接近するインスパイラル軌道の最後の数回転とその後に中性子星とブラックホールが合体する現場を観測したのです。さらに,そのわずか10日後の1月15日に,米国ワシントン州ハンフォードにあるもう1台のアドバンストLIGOを含めた3台の検出器が2番目の中性子星とブラックホールのインスパイラル軌道と合体からの重力波を観測しました。これらの新しいイベントは,GW200105とGW200115と呼ばれます。中性子星とブラックホールの組み合わせからの重力波が観測されたのはこれが初めてです。


重力波観測と電磁波観測で測定された中性子星とブラックホールの質量
(Image credit: LIGO-Virgo & Frank Elavsky, Aaron Geller, Northwestern University)
(詳細は,リーフレット参照)


GW200105とGW200115を放出した天体の,ブラックホール(横軸)と
中性子星(縦軸)の質量の推定 (詳細は,リーフレット参照)

詳しくは,リーフレット「新しい重力波源:中性子星とブラックホールの連星」 をご覧ください。
(英語版はこちら

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